世界遺産から始まる恋もある

第20回記念大会として行われたツール・ド・熊野は、6月3日の第3ステージをもって閉幕。4日間にわたる戦いが終わりました。 シーズンでもっとも重要なレースとして位置付けるKINAN Cycling Teamですが、個人総合優勝者の輩出という目標は次回以降に持ち越しとなります。一方で、第3ステージは各選手が最後の望みにかけてトライをしたレースでもありました。その結果として、トマ・ルバ選手がステージ2位と意地を見せました。 この大会にあたり、多大なご支援と尽力くださった関係者のみなさまにチーム一同心から感謝を申し上げたいと思います。次回までの1年、さらなる精進を重ねていきます。応援してくださったみなさまもありがとうございました。 それでは、今大会最後のレポートをお届けします。レポートは、6月3日付のメディアリリースからの引用となります。 第3ステージで2位に入ったトマ・ルバの走り — トマ・ルバが意地の逃げで第3ステージ2位ツール・ド・熊野個人総合優勝の夢は次回へとつなぐ3 June 2018 ●ツール・ド・熊野(Tour de KUMANO、UCIアジアツアー2.2)第3ステージ 太地半島 104.3km ●KINAN Cycling Team出場選手山本元喜マルコス・ガルシアサルバドール・グアルディオラトマ・ルバ中島康晴新城雄大 第20回のツール・ド・熊野(UCIアジアツアー2.2)は6月3日、第3ステージをもって閉幕。4日間にわたる世界遺産・熊野路での戦いに終止符が打たれた。この大会にシーズン最大目標として挑んだKINAN Cycling Teamは、個人総合でサルバドール・グアルディオラの5位がチーム最上位。長年の悲願である、個人総合優勝は次回へ持ち越しとなった。最終の第3ステージでトマ・ルバが前日の遅れの雪辱を期してアタック。勝利こそ逃したものの、意地を見せてステージ2位で大会を締めくくった。 前日の第2ステージで、KINAN Cycling Teamはサルバドールがステージ5位。個人総合でも5位につけ、最終日を迎えることとなった。熊野の山々をめぐった戦いは、前々日の第1ステージがコース内トンネルでのフェンス倒壊によるレースキャンセルも関係してか、例年以上にサバイバルなものになった。 最終ステージを迎える段階で、個人総合でチーム最上位のサルバドールは総合タイム差45秒。8位に続くマルコス・ガルシアは57秒差。個人総合上位9人が1分以内にひしめく大接戦だが、KINAN Cycling Teamとしてはサルバドールとマルコスを軸にレースを組み立てていくことになる。 ウォーミングアップを行うマルコス・ガルシアと新城雄大 最終の第3ステージは、クジラを目玉とする観光振興で知られる太地半島をめぐる1周10.5kmのサーキット。これまで採用されてきた対面通行区間が廃止され、わずかな距離ながら国道42号線を通過する新ルートでのレースとなった。それでも、コースの注目ポイントは変わらず、太地港からの上りや、テクニカルなコーナーが待ち受けるダウンヒルなど、細かい変化に富んだルート設定。全10周回、104.3km(パレード区間は含まず)のレースは、有力チームが真っ向からぶつかり合うレースとなることが予想された。 太地湾を見渡すビュースポットを選手たちが通過する その通り、スタート直後からアタックの応酬。力のある選手たちが自ら動くような状況となるが、1周回目の終盤にマルコスが抜け出す。すぐに2人逃げとなり、メイン集団に対し徐々にその差を広げていく。しかし、両者のスピードが合わなかったこともあり、いったん集団へと戻り、新たな展開を模索することとなる。プロトンは再びアタックの応酬が始まった。 梶取崎灯台を背に走るプロトン 3周回目に、上りを利用して数人が次々とアタック。マルコスが再び前方に入り、9人の逃げグループを形成する。さらに、4周回目にトマがアタック。これに続いた選手たちが追走態勢となり、逃げグループに合流。最大で20人を超える先頭集団となる。次の周回では、1名のアタックに反応しトマが加わり、集団との差を広げていく。 レース中盤に2人で飛び出したトマ・ルバ 6周回目にこれら状況が一変。個人総合首位でこの日を迎えた入部正太朗選手(シマノレーシング)が後退。これを見たチームUKYOのアシスト陣がペースを上げ、トマたちをキャッチ。再び20人以上がレースを先行する状況へと変わった。この間、中島康晴やマルコスが前方をうかがう動きを見せたが、逃げを決めるまでには至らない。 スピードアップを図る中島康晴 出入りが激しいレースの均衡を破ったのは、トマのアタックだった。前日の第2ステージでチェーントラブルがあり、最終的に15分以上遅れてフィニッシュ。総合争いに関係していないことから、集団がトマの動きを容認。その後、追走を試みた佐野淳哉選手(マトリックスパワータグ)がトマに追いつき、2人がフィニッシュに向けて先を急ぐことになった。 ダンシングで上りを攻めるトマ・ルバ トマと佐野選手ともにステージ優勝にフォーカスし、協調体制を組んで後続とのリードを保つ。最終周回に入る時点で、追走とは約30秒、さらに約30秒離れてメイン集団が続いた。 トマ・ルバと佐野淳哉選手が逃げ切りにかけてハイペースを維持する ハイペースを維持したトマらは、そのままトップをキープ。その流れでステージ優勝をかけたマッチアップへ。フィニッシュまで残り1kmを切るとトマが前に出て、佐野選手が背後につく。そして残り200m、佐野選手が加速すると、トマも懸命に追ったが届かず、ステージ2位で終えた。あと一歩、本拠地・熊野地域のファンの前での勝利に届かなかったトマだったが、前日の悔しさをこのレースにぶつける意地を見せた。 2位でフィニッシュしたトマ・ルバ 総合上位陣を含むメイン集団は、トマたちから約20秒差でフィニッシュへ。サルバドールとマルコスはこの中でステージを終了。さらに中島と新城雄大もレースを終えており、チームは5選手が完走。山本元喜はこのステージ途中でバイクを降りている。 メイン集団内でフィニッシュしたサルバドール・グアルディオラ フィニッシュしたマルコス・ガルシア これらの結果を受けて、個人総合時間賞ではサルバドールが5位をキープ。マルコスも8位で続き、トップ10に2人を送り込んだ。また、山岳賞ではマルコスが2位、チーム総合はトマの逃げ切りによってタイム差を縮めたものの、トップまでは届かず2位だった。 第20回の記念大会として行われた今年のツール・ド・熊野。KINAN Cycling Teamは個人総合優勝者の輩出を至上命題として臨んだがかなわず、その夢は来年へとつなぐこととなった。厳しいメンバー先行の末に出走した選手たちは、一様にレース結果とその内容に悔しがる姿を見せたが、その思いを糧に1年後の再チ
ャレンジを目指していくことになる。 レースを終えた直後の選手たち 大会は、インターネットによるライブ配信がこれまで以上に精度アップしたことや、現地ではレース終了後恒例の「餅投げ」といったイベントで選手とのふれあいを楽しめるなど、ツール・ド・熊野ならではの魅力が詰まった4日間だった。また、熱い応援はもとより、主催の「SPORTS PRODUCE 熊野」をはじめ、地元の人々による運営や大会成功に向けた尽力も、選手・スタッフを盛り立てる原動力となった。 恒例の餅まき大会 チームはツアー・オブ・ジャパン、そしてツール・ド・熊野とビッグレースを立て続け手に戦ってきたが、すぐに次の目標に向かって進む。そしてその先に、来年のツール・ド・熊野があることを強く意識しながら、レース活動に力を注いでいくことになる。 4日間の戦いを終えた選手たち。角口賀敏・SPORTS PRODUCE 熊野理事長と記念撮影  ツール・ド・熊野 第3ステージ結果(104.3km)1 佐野淳哉(マトリックスパワータグ) 2時間35分39秒2 トマ・ルバ(フランス、キナンサイクリングチーム) +2秒3 チェン・キンロ(香港、HKSIプロサイクリングチーム) +12秒4 ライアン・キャバナ(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +24秒5 黒枝士揮(愛三工業レーシングチーム) 6 窪木一茂(チームブリヂストンサイクリング)15 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) +26秒16 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 17 中島康晴(KINAN Cycling Team) +2分30秒30 新城雄大(KINAN Cycling Team) +5分33秒DNF 山本元喜(KINAN Cycling Team)  個人総合時間賞1 マーク・デマール(オランダ、チームUKYO) 5時間22分47秒2 ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +18秒3 ベンジャミ・プラデス(スペイン、チームUKYO) +35秒4 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン) 5 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、キナンサイクリングチーム) +38秒6 マーカス・カリー(オーストラリア、セントジョージコンチネンタル) +39秒8 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) +50秒16 中島康晴(KINAN Cycling Team) +5分59秒23 新城雄大(KINAN Cycling Team) +10分59秒29 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) +15分2秒 ポイント賞1 マーク・デマール(オランダ、チームUKYO) 29pts4 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 23pts13 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 13pts16 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 8pts 山岳賞1 マーク・デマール(オランダ、チームUKYO) 24pts2 マルコス・ガルシア(スペイン、KINAN Cycling Team) 12pts6 サルバドール・グアルディオラ(スペイン、KINAN Cycling Team) 3pts7 トマ・ルバ(フランス、KINAN Cycling Team) 1pts チーム総合1 セントジョージコンチネンタル 8時間24分51秒2 KINAN Cycling Team +15秒  ●選手コメント ・トマ・ルバ「力の限りを尽くした。本当は最終周回に佐野(淳哉)選手を引き離したかったのだけれど、それができなかった。スプリントでは彼の方が力があるし、この結果は仕方がない。 昨日は悔しいレースになったが、もう一度トライすることができ、チームとしてよい走りができたと思う。先週(ツアー・オブ・ジャパン)と違って、今回は苦戦を強いられたが、これもレースとして受け入れるしかない。来年こそは勝ってみせるよ!」 あと一歩で勝利を逃し悔しそうな表情のトマ・ルバ  【Gallery】 トマ・ルバはステージ優勝をかけて終盤も力強い走りを続けた レースを終えて悔しそうな表情を見せるサルバドール・グアルディオラ 個人総合優勝を狙ったマルコス・ガルシアだったが8位で4日間の戦いを終えた グルペットでレースを終えた新城雄大 ステージ2位の表彰でトマ・ルバと角口賀敏・SPORTS PRODUCE 熊野理事長がガッチリと握手 山岳賞で2位となったマルコス・ガルシア。角口賀敏・SPORTS PRODUCE 熊野理事長と写真に収まる 出走サインを行う新城雄大 出走サインを行うトマ・ルバ セレモニー演奏を控えた新宮高校吹奏楽部との記念撮影 サプライヤーブース訪問 WAKO’S(株)和光ケミカルさま サプライヤーブース訪問 NORTHWAVE ウィンクレル(株)さま サプライヤーブース訪問 プロキダイさま 大会最終日も応援グッズが多数配布された レース序盤の山本元喜の走り 新城雄大のレース序盤の走り 総合上位進出をかけて走るサルバドール・グアルディオラ クジラのオブジェ脇を通過する新コース 多数の船が停泊する太地港脇を走るプロトン 展示される捕鯨船の前を選手たちが通過する 集中した様子でウォーミングアップを行う山本元喜 集中した様子のマルコス・ガルシア レースを前に集中した表情の新城雄大 厳しい登坂区間を集団先頭でこなすマルコス・ガルシア 集団内で上りをこなす中島康晴とトマ・ルバ ダンシングで上りをこなすサルバドール・グアルディオラ 力走するサルバドール・グアルディオラ メイン集団の中でレースを展開する選手たち  Report, Photos, Edit: Syunsuke FUKUMITSU メディアリリースのダウンロード20180603Tour de KUMANO_st3_.pdf

世界遺産から学ぶ印象操作のテクニック

ブルゴーニュ・フランシュ=コンテ地方ヨンヌ県 Vézelay(ヴェズレー) こんにちは!木蓮です。昨日は小雨の降る中、キノコ採りに出かけてきました。またこのお話も書かせていただきますが、とにかく雨が多いのでキノコが多く、ほんの30分も出かけるだけで1日に食べられない量の収穫をしてしまいます。 キノコはとても嬉しいのですが、そろそろスカッと晴れてくれないかな~とため息。主婦としては洗濯物がね……(苦笑) さて、今日は行ったことがある方も多いのではと思うブルゴーニュ地方の最も美しい村の一つ『Vézelay(ヴェズレー)』のお話。  4月下旬に訪れたこの村は藤の真っ盛り。宿泊した小さなホテルの入口があまりに素晴らしく、ヴェズレーに訪れている観光客の皆さんも夢中で写真を撮ってらっしゃいました。     泊まられた方もきっといらっしゃると思いますが、非常に個性的なお部屋が多かったです。     SY-Les GlycinesRue Saint-Pierre, 89450 Vézelay 個人的には好きですが、モダンの雰囲気がお好きだったら、大聖堂前のSY La Terrasseのほうをお勧めしておきます。こちらは、お部屋によっては、お風呂から大聖堂が見え、素晴らしい景観でした。(写真を撮り忘れてしまいすみません)このホテルの1階のレストランがとても美味しかったのでお勧めです。 さて、ヴェズレーと言えば、「ヴェズレーの教会と丘」という名前で、1979年にユネスコ世界遺産に登録されていますが、この村はサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路の一つである「リモージュの道」の出発点でもあります。こちらにあるBasilique Sainte-Marie-Madeleine(サント=マドレーヌ大聖堂)では、夏至の日に訪れると、聖堂の中に「Chemin de lumière(光の道)」が現れるとされていますが、この日は曇っていたこともあり、光が差し込む様子は撮れませんでした。(というか、まだ夏至近くでもないですね!)    大聖堂の話はまた次回にするとして、今日は少し村の中を散歩してみましょう。インスタにもアップしたこの写真。4月末に訪れたため、モンタナが満開で綺麗でした。    それとともに、ライラックも咲いていたので、村の中も華やかでした。     雨が上がると、どこからか多くの観光客の皆さんがいらっしゃったので、私は細い路地に退散。    ちなみに、ヴェズレーはこんな場所にあります。    さて、お話が長くなってきたので、続きは次回。今度は少しこの村の歴史等を書きたいと思います。では、また!   フランスの花の村を訪ねる (かもめの本棚)[本/雑誌] / 木蓮/写真と文 1,998円 楽天